一度は組織を裏切ったヨーダが二階から政治を操り、サメの脳みそと呼ばれた男が五輪を仕切り、70間近になっても「女性初の総理大臣」を諦めきれない緑のたぬきが跋扈する。〝老害天国〟ニッポンは、社会の裏側でもお年寄りに優しいため、業界に蔓延る時代錯誤な俠(おとこ)たちが、今日も若い衆を泣かせているという。
一般社会の老害と、老害ヤクザの一番の違いは、「金を持っているか否か」である。
かつて腕っぷしだけで業界を渡っていた武闘派は、今の時代についていけず、シノギのうまい若手を妬んで老害になりがち。さらに、己の立場を利用して彼らから搾り取ろうとするため、余計に面倒な存在になってしまうのだ。
「老害ヤクザは『倍にして返すからよ』が口癖なのですが、1000円でも返ってくればまだマシなほうですね(笑)。金の無心を断ると『なんで貸さないんだよ、この野郎!』と、決まって逆ギレされるんですが、〝お前らが返さないからに決まってるだろうが!〟と言ってやりたいですよ。『来月3億円の取引がある』なんていう還暦すぎが、300万円ではなくて、『3万円貸してくれ』って、人間として終わってますよね」(四次団体組員・30歳)
紳○呼んでやるから1人5万ずつ出せ
「かなり前の話ですが、組員一同で親分の誕生日を祝うことになったんです。そこで、老害が『俺のコネで島田紳○呼んでやるから、1人5万円ずつ出せ』と。まぁ、紳○ならってことで了承したんですが、実際に来たのは聞いたこともない初老の演歌歌手。『悪かったな、紳○ちょっと忙しくてよ』なんて、よく平然と言えたもんですよ」(三次団体本部長・54歳)
ゲストの格が「少々」下がったので、組員たちの負担も5万円から3万円に下がったそうだが、「あんなド下手な歌は3万円もらっても聞きたくなかった」と、今も非難囂々。当の親分さえ眉間にシワを寄せていたというから、始末が悪すぎだ。