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芸能界より深刻!?ヤクザの独立問題④今どきの若い衆が組長になりたがらないワケ

イラスト/みずしま聖  (C)週刊実話 無断転載禁止
イラスト/みずしま聖  (C)週刊実話 無断転載禁止

MAPを皮切りに、手越祐也や山下智久、長瀬智也といった売れっ子が続々と退所。ついには〝長男〟マッチ(近藤真彦)までいなくなったジャニーズ。米倉涼子、剛力彩芽、岡田結実などの退所が止まらない“美の総合商社”オスカープロモーションのように、芸能界では「独立」ラッシュが続いている。その影響を受けたわけではないだろうが、厳しい状況が続く裏社会でも「離脱」に歯止めがかからないというのだ。

最近の若者は「出世欲がない」と指摘されるが、それはヤクザ業界でも同じこと。「欲がない訳ではないが、出世してもメリットがない」というのが彼らの言い分だ。

若手組長の香川慎吾(仮名)さんが、その理由を解説してくれた。

「出世すれば上納金が高くなるし、義理(冠婚葬祭など)も多くなるので、出費が格段に増えるんです。その上、肩書が付けば警察にも狙われやすくなり、合法的な収入源さえも潰されてしまうというダブルパンチ。ところが、組織的には幹部を増やして収入を増やしたいわけですから、ろくに若い衆もいないのに〝組名乗り〟(独立して組長となること)させられる人間が、今はめちゃくちゃ多いんですよ」

ポンコツ組員の“ドリームチーム”

こうした業界の風潮を理解していたため、香川さんは夜遊びをほどほどにし、身に着けるブランドも控え目にしていた。親分衆が集まるような場面には、わざわざベンツからプリウスに乗り換えて、〝お金持ってないアピール〟も欠かさなかった。

ところが、そんな努力もむなしく、本当の懐事情を悟られてしまい、数年前に無理やり一人立ちさせられてしまった。いずれ組長となることは想定内だったが、この思いもよらない事態には、今でも怒り心頭だという。

「親戚団体で〝お荷物〟になっている使えない組員を、まとめてウチの組員にさせられまして…。俺の実の父親より年上のシャブ中ばかりで、いったいどう使えというんですか。おかげで(そうした組員の失態により)指が飛びましたよ。自分のことでは一度も(指を)落としたことがなかったのに、本当にやってられません」

組員たちのあまりの無能さに、親しい組長連中からは〝ドリームチーム〟と揶揄されているそうだ。

【ヤクザの独立問題⑤に続く(#⑤を読む)】

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