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仰天!ヤクザの夏休み③SNSで浮かれた金持ちを探してハニートラップ

イラスト/ホセ・フランキー (C)週刊実話 無断転載禁止
イラスト/ホセ・フランキー (C)週刊実話 無断転載禁止

海の家の利権争いやSNS絡みのBBQの豪華さの張り合い、ビーチのビッチを奪い合ってのリアル抗争など、裏社会では、この季節に年間で最もトラブルが集中するという。あまり知られていないが、ヤクザにも「夏休み」が存在する。それも、期間は8月丸ごと。組織によっては7月もほぼ休みとなるロングバケーションなのだから驚きである。

極上水着ギャルと充実した夏を過ごすには、先立つものが必要だ。前述した通り、業界的にもかき入れシーズンの夏休みだが、もちろん現代には現代のトレンドがある。

解説してくれたのは、現役組員の狩野英行さん(仮名・31歳)だ。

「まずは美人局系。昔はいわゆる〝ナンパ狩り〟だったのですが、大体声をかけてくるのは小銭しか持ってないガキですよね。今になって考えれば効率が悪かったんです。ところが、最近はSNSでビーチ名を検索すると、今そこにいる連中が、その場から写真を上げていますから。ここからたどって金持ちのカモを見つけ、映り込んでいる背景などから人物を特定。女に声をかけさせ、狙いすましてハニートラップです(笑)」

一攫千金を狙うならタタキ(強盗)

繁華街に場所を移せば、少年少女の家出が増えるため、職場兼居住先のあっせんに忙しい。少年ならば振り込め詐欺の掛け子や出し子、少女ならば援交デリヘルがスタンダードだ。

また、薬物自体の需要も高まる時期だが、もっと大きく密輸で稼ぐ者も増える。海外旅行シーズンに合わせ、家族連れやカップルを装って荷物にまぎれ込ませれば、税関で疑われにくいという。

「ただ、一攫千金を狙うならタタキ(強盗)一本ですよ。近年のヤクザは組や親分に内緒のシノギで稼いでおり、大金を自宅に隠している者も多い。そういうターゲットが旅行に出かけるのも、この時期。数カ月間かけて張り込みする者も少なくないんです。そういう金ならば、奪っても相手は組に報告できず、復讐されるリスクも低いからね」

ところが、奪った側は「絶対に取り分で揉める」らしく、そのまま殺し合いに発展するのも彼らの日常だ。文字通り、夏休みに〝謎の失踪〟を遂げ、二度と姿を見せない者も珍しくないという。

こうした金を奪って浮かぶ者もあれば、奪われて沈む者もあり。現代ヤクザにとって夏休みをどう過ごすかは、まさに死活問題なのである。

【ヤクザの夏休み④に続く(#④を読む)】

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