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仰天!ヤクザの夏休み②“指が飛ぶのは必ず夏”のジンクスを持つ叔父貴

イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止
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海の家の利権争いやSNS絡みのBBQの豪華さの張り合い、ビーチのビッチを奪い合ってのリアル抗争など、裏社会では、この季節に年間で最もトラブルが集中するという。あまり知られていないが、ヤクザにも「夏休み」が存在する。それも、期間は8月丸ごと。組織によっては7月もほぼ休みとなるロングバケーションなのだから驚きである。

「この時期が近づくと、若い衆が必ず何か問題を起こしまして、『今年もまた始まっちまったなぁ』と親分が苦笑するんです。すると本当に、それを皮切りに立て続けに事件が起きますからね。若い衆の間違いで責任を取らされ、〝指が飛ぶのは必ず夏〟なんてジンクスを持ってる叔父貴もいるくらいです」

現役幹部の小池恵介さん(仮名・46歳)がこう語る通り、夏に集中するというヤクザのトラブル。その背景を探れば、それらの現象が単なる偶然ではないことは明らかだ。

「まずは、どうしても他組織の縄張りに入る機会が増えますからね。わざわざ敵対組織の根城に旅行する馬鹿はいませんが、自分や嫁の実家への帰省だったり、先祖の墓参りで『どうしても』ってことがありますから。まぁ、夏休み中の中学生が、他校の生徒と喧嘩になりやすいのと似たようなもんです(笑)」

また、夏はヤクザのシノギが増える。お祭りに海の家、各種興行、高校野球などの賭博をはじめ、旅行中の家庭を狙って強盗グループが暗躍すれば、音楽好きやダイエット目的の客に、薬物がよく売れるのもこの時期。

これらの利権で他組織とバッティングしたり、配分をめぐって身内で揉めるのもお約束だという。

“夏休みデビュー”する若い衆

「そして、やはり一番は女絡み。〝穴兄弟〟同士でビッチを奪い合うこともあれば、自分の女がどこかの輩にナンパされることもありますから。特に若い連中にとっては、この時期にどれだけイイ水着ギャルと過ごせるかに面子がかかっている。クルージング風景をSNSで自慢したことがきっかけで、兄弟分同士で険悪になり、抗争寸前まで発展したこともありましたよ」

なるほど、ヤクザの争いの裏には、常に〝金と女〟があるわけだ。それに加えて「ヤクザ業界には、夏は開放的になってテンションが上がり過ぎたり、酒を飲んで理性がきかなくなる若い衆が昔から多い」のも、根本的な理由なのだという。

確かに、昔の〝夏のヤンキー〟は3割増しでオラついていたものだ。

「普段は薬物をやらない者も、この時期だけは手を出したりしますからね。女とみっちりシャブ漬けセックスしてみたり、単純にやることがなくて暇だったりと、理由はさまざまですが、当然、これ絡みでもトラブルが増える。一番真面目で見所があると思ってた若い衆に限って、瞳孔ギランギランになって事務所に出てきたりしますからね。本当にガッカリしますよ」

ヤクザにも〝夏休みデビュー〟があったとは…。

【ヤクザの夏休み③に続く(#③を読む)】

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