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“ヤクザ第7世代”の生態⑦シャブの回し打ちに「コンプラ的に無理ッス!」

イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止
イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止

ヤクザのくせに実家住まい、刺青の代わりに全身脱毛で金玉からケツの穴までピカピカ、当番中に組事務所からSNSでライブ配信、会費を払って育休を取得などなど、現代の若い衆は意識高い系の集団だ。「ゆとりヤクザ」と揶揄された若頭世代ですら驚きを隠せない〝ヤクザ第7世代〟の驚きの生態に迫る!

普段はまったく薬物の類に手を出さないヤクザも、まともな神経ではもたないのが命のやり取り。抗争になれば拳銃を渡されるよりも先にシャブが支給され、「待機中」のアジトでは順番に注射器が回される組も決して珍しくはない。

だが、全員一致団結して士気を鼓舞する意味もあるこの場面でさえ空気を読まず、「いやいや、無理ッス!」「コンプラ(イアンス)、コンプラ!」と平気でドン引きするのが現在の若手だ。

「大麻なら大好きなんですよ。大麻といえば『ラブ&ピース』を提唱したヒッピーの象徴としても知られているように、吸えば平和的になって喧嘩なんかできなくなるので、ヤクザは御法度だったんですけどね。実際に組内はボーッとして固まったり、ヘラヘラしているヤツばかりなので、正直、戦力としては役に立たないため、数に入れてません」(九州系ヤクザ・50代)

とはいえ、現在のヤクザ業界の環境下で大麻を禁止すれば、彼らがストレスですぐに辞めてしまうのは目に見えている。「せめて撃ち込まれた際の『弾よけ』にでもなれば」と、今は自由にトリップさせているそうだ。

手のかかる子分ほどかわいい

いろいろと既存のヤクザらしからぬ特徴が際立ち、時として腫れものに触るような扱いを要求される「第7世代」だが、これまでの逸話からも浮かび上がる通り、どこか恨めない性格をしている。苦言こそ絶えないながらも、絶対的に嫌われる存在ではないようだ。

むしろ、彼らは大物の心をつかむ技術に長けており、親分衆のお気に入りである場合も少なくない。

「僕ら世代が優しいのをいいことに、彼らは物怖じせずにズバズバと上の人間にも思ったことを言うんです。『若いうちは多少ハネてるほうがいい』とはよく言ったもので、親分衆にとってはこの生意気さが逆にいいみたいですね。それに彼らはとにかく女性にモテるので、飲みの場に若い女をバンバン連れてくるんですよ。そりゃ親分衆も大喜びですよ」(関西系ヤクザ幹部・40代)

そしてなにより、「手のかかる子分ほどかわいい」のはいつの時代も同じ。

社会も激動する中で、新しいヤクザ像を築きつつある彼ら。案外、低迷を続ける業界内の救世主となり得るのかも知れない。

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