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JRA重賞『マーメイドS』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

JRA重賞『マーメイドS』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想! 
(C)JRA

先週のエプソムCは、「人気どころでヴェロックスは東京の成績がイマイチ、ザダルは半年以上の休養明けだし、重賞でどこまで?」ということで迷いなく切ったザダルの見事な鉄砲駆けに遭い、切歯扼腕…う~ん参った。

GⅠの宝塚記念は来週まで待たねばならないので、今週も合間の〝中休み〟的GⅢ戦だが、牝馬同士のマーメイドSか、それともダート3歳戦のユニコーンSか迷うところ。わが地元・府中で行われる後者を本来なら優先すべきだろうが、何事も牝馬・女優にヨワい〝牝馬の鉄〟ゆえ、今回は阪神で行われるマーメイドSに照準を合わせたい。

ところで、20日で一応、緊急事態宣言が解除され、通称〝まんぼう〟に移行のようだが、ボクの最大関心事は、来週から〝現金競馬〟は復活するのだろうか? ということ。制限付きでいいから、紙の馬券で楽しみたい〝オールド競馬ファン〟にもぜひ一筋の光明を与えてほしい、と、現在馬友のネットに間借り中の〝現金競馬派〟としては、切に切にお願いしたい。

さて〝映画馬券〟としては、重賞タイトルの「マーメイドS」自体が、すでに映画的? ではないか。いわゆる〝人魚映画〟である。古くはダリル・ハンナ主演の『スプラッシュ』(84年)、最近では今年公開されたマリリン・リマ主演の『マーメイド・イン・パリ』(20年)などがある。いずれも、ボクの大好物パツキン美女が人魚になって突然現れ大騒動となり、好青年とのロマンスもあって…という展開が実に気色良かった。今年は〝人魚映画〟の当たり年らしく、さらにダーク・ファンタジー色を強くしたパウラ・ベーア主演の『水を抱く女』(20年)もあり、こちらもゾクゾクさせられた。というわけで人魚映画当たり年の今年は、ぜひマーメイドSを当てたいのだが、毎年荒れるので有名な重賞だからなあ(同日のユニコーンSのほうが馬券的には堅い)。

“映画馬券”的にはミスニューヨークから

あと〝映画馬券〟的にはミスニューヨークから、タイトルに〝ニューヨーク〟の付く映画がどうか。これはけっこうある。ジーン・ケリー主演の『踊る大紐育』(49年)の昔から、最近のレオナルド・デカプリオ主演の『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02年)まで。個人的に敢えて選べばフランク・シナトラ主演のプレーボーイ喜劇『ナイスガイ・ニューヨーク』(63年)かな。ミドルティーンの頃に観て、3美女をとっかえひっかえするシナトラが羨ましくて…早く大人になりたい、子供はつまらん、と思ったものだ。

さて、予想に移ろう。本来は、ご贔屓松山騎乗のアカイイト推しだったのだが、無念の抽選漏れとなったのでイチから考え直さないと。基本は軽ハンデ馬(アカイイトも52キロ予定だった)で、前出の⑮ミスニューヨークが53キロ、アカイイトを尻目に抽選突破の⑨イズジョーノキセキが52キロ。さらにディープインパクト産駒が相性良いレースなので幸騎手に乗り替わりも含めて推しの⑦レッドベルディエス。一番人気が5年連続で馬券圏外だし、上位人気はアテにならず、7、10番人気がこの10年5回ずつ馬券になっているので、この3頭が該当することを祈りたい。⑦⑨⑮この3頭から、相手は一応上位人気っぽい②アブレイズ、⑫アンドラステ、⑤シャドウディーヴァ、⑧ソフトフルートへ。

とにかく荒れるので、人気薄3頭の馬連ボックスも入れた15点。やや買い目が多いが、それでもガミはないだろう。3連複はいかにも難しそうなので〝勇気ある撤退〟で、買わない。勝負は来週の〝春のGⅠ総決算〟宝塚記念だしね。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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