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蝶野正洋『黒の履歴書』~インスタで始めた「消防団応援」企画

蝶野正洋『黒の履歴書』~インスタで始めた「消防団応援」企画
蝶野正洋『黒の履歴書』~インスタで始めた「消防団応援」企画 (C)週刊実話Web

2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年がたった。メディアでは改めて震災を振り返る特集が増えたけど、こうした節目にあの時の状況をしっかりと思い出して、防災について考え直すのは大事なことだと思う。

それでなくても、この1年はコロナのことで誰もが気がいっぱいだった。でも、災害はどんな時でも待ってくれない。いつ起こるか分からないことだからこそ、普段から気をつけて防災に関心を持っていてもらいたいね。

とはいえ、人間というのはすぐに油断するし、慣れる。首都圏では緊急事態宣言を延長したけど、前回の宣言時より気持ちが緩んでしまっている人も多いんじゃないか。去年の今頃は、うがい、手洗いを徹底的にやっていたという人も、最近は適当に済ませたりとかね。

防災も同じだ。まだ記憶が生々しいうちは避難のシミュレーションをしたり、防災袋をちゃんと備えておいたりするけど、だんだん忘れて、怠ってしまう。だからこそ、普段からの意識づけが大事なんだよ。

俺が防災や消防についての啓発活動を始めたのも、東日本大震災がきっかけのひとつだった。それまでも、救急救命やAED普及に関する啓発活動はやっていたんだけど、大震災を経て、防災についても広く知ってもらうことが重要だと考えるようになった。

震災を教訓として、この10年で日本のインフラは災害に対して強くなったと思う。耐震工事も進んでいるし、もしもの時に備えるシステムも改善されてきた。

でも、一方で弱体化してきているものもある。そのひとつが「消防団」だ。消防団は、各市町村に住むボランティアベースの団員で構成された消防組織。消防士の活動をサポートするだけと思われがちだが、初期消火を担うこともあるし、地域防災においては極めて重要な位置づけなんだよ。

『蝶野ネットワーク119~20分一本勝負~』

消防士は異動もあるし、赴任した土地のことにそこまで詳しいわけじゃない。そういう時にも、地元の消防団の知識やネットワークが非常に役に立つ。消防団は、まさに日本の消防組織の根幹を支えている団体といえる。

しかし、消防団員の数が年々減っている。団員が集まらなくて定員割れしてる所も増えていて、高齢化も進んでしまっている。

そこで俺は、インスタライブで『蝶野ネットワーク119~20分一本勝負~』という消防団応援企画を始めることにした。

消防団は、管轄している街の特徴によって、活動が変わってくる。密集した住宅街と、山や海などの自然の多い場所では、当然のように消防のアプローチも違うからな。なので、ここでは消防団員と俺が実際に話をして、普段の活動の様子や管轄する街の特徴を伝えてもらっている。それに〝消防飯〟として、普段行きつけのお店も聞いている。

こうしたコンテンツを通して、まずは消防団員が地域コミュニティーのために尽力していることを知ってもらいたい。そして、自分も消防団に入ってみたいという人が1人でも増えてくれれば嬉しいよ。

3月6日に第1回をやったばかりだが、気になった読者は俺の公式インスタグラム(@2020chono1225)にアーカイブが残っているから見てほしい。

蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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