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韓国・文在寅大統領を待ち受ける悲惨な末路…“ブタ箱行き”3つの爆弾

文在寅
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韓国の歴代大統領は、必ず悲惨な末路を迎えるが、中でも文在寅大統領の師匠である盧武鉉元大統領は、検察当局から親族の不正を執拗に追及され、最後は自ら命を絶った。文氏はその復讐とばかりに検察機構の解体を狙ったが、現状、文政権側に真逆の効果をもたらす結果となっている。これが第1の「ブーメラン爆弾」だ。

「3月4日、韓国の尹錫悦検察総長が電撃辞任しました。本人は一度も政界進出を口にしていませんが、3月4日という日付から考えて、来年3月に行われる次期大統領選への出馬は明らかでしょう」(大手紙元ソウル特派員)

来年3月9日に行われる大統領選挙から逆算すれば、尹氏が辞表を提出した3月4日は、大統領選挙の1年と5日前になる。これで与党が作成している法案(いわゆる「尹錫悦防止法」)を無力化できるのだ。

「同法は公職者(検察総長や大法院長など)が選挙に出馬するためには、1年前に辞任しなければならないという決まりですから、尹氏の出馬が可能になるわけです」(同)

尹氏が辞任を発表した日の午後、文氏はすぐに辞表を受理し、法相と検察人事をめぐって対立していた申炫秀民情首席秘書官の辞表も受理している。

すでに国民は、文政権の腐敗体質に辟易しているが、野党「国民の力」に有力な大統領候補がいなかったため、文政権の独裁体制が命脈を保ってきた。しかし、尹氏の辞任により、文政権は大いに揺らぐことになるだろう。

「文氏は検察を骨抜きにするための上部組織として、政府直轄の『重大犯罪捜査庁』を創設し、露骨な検察潰しに動いていた。その際、尹氏は『現政権は、検察の公正な業務遂行そのものを不可能にした。(検察の枠の)外に出て、これらを正そうと考えている』と述べ、この発言は間もなく政治的な活動を始めるという意味にもとれる。そうなれば尹氏が、反文在寅陣営を結集する中心の役割を担うことになるとみられている」(国際ジャーナリスト)

“生卵の洗礼”を浴びた歴代大統領たち…

第2は「卵爆弾」だ。与党である「共に民主党」の李洛淵代表が、3月5日、民生状況視察のため訪れた江原道春川市の中央市場で、生卵を顔面に投げつけられる〝事件〟が発生した。卵を投げつけたのは「春川レゴランド」設立に反対し、文化財保存を主張する市民団体の会員だったが、李氏が処罰を望まない意思を表明したため事件は一件落着した。

李氏は3月12日に党代表職を離れ、左派系代表として次期大統領選挙に向け運動を開始したが、卵爆弾を単なるハプニングと片付けてはいけない。

同様の事件は再三にわたって起きており、前出の盧武鉉元大統領をはじめ、金泳三、金大中、李明博元大統領なども生卵の洗礼を受けている。このニュースが流れると、SNSには「文在寅に投げたも同然」との声が溢れた。

第3は「LH(韓国土地住宅公社)爆弾」である。

文政権が誕生して以降、韓国人の生活はより一層厳しさを増し、中でも不動産価格の高騰は、若者の「持ち家」への夢を奪った。そうした中、LHや地方自治体の職員が、新都市計画の情報を事前に入手し、不動産を購入して暴利を得ているとの疑惑が噴出した。

これに対して文政権は、該当する事件の捜査から検察と監査院を外し、国土交通部による自前の〝のんびり調査〟でお茶を濁している。この行為に国民は、事件の証拠を隠すために時間を稼ぎ、もみ消しを図っているとの疑惑を深めている。

「文氏の夫人、金正淑氏の弟であるK氏は、かつて京畿道城南市のグリーンベルト(開発制限区域)内の農地を所有していましたが、密かにLHに収用され、K氏は47億ウォン(約4億5000万円)の土地補償差益を得ていたことが判明しました」(韓国ウオッチャー)

K氏は「土地補償を期待して投機したわけでは決してない。誤解されることは無念だ」と弁明したが、LH疑惑が文氏の親族にも及び始めたことは、現政権にとって大きなマイナス要因である。

文大統領の任期は残り1年2カ月…

ほかにも文政権には以下の失策が挙げられ、これらの〝爆弾〟がいつ炸裂するかは分からない。

①左派系人物の雇用を無理やり創出し、新規採用枠が激減、20年ぶりに1カ月の失業者数が過去最高の157万人を記録した。

②産業通商資源部(日本の経済産業省に相当)による「北朝鮮地域での原発建設推進方案」に関するファイルの削除は、憲法違反ではないか。

③文政権誕生に貢献した活動家や左派たちが独占する太陽光事業への疑惑。

④文政権は北朝鮮に過度な「屈辱外交」を行っているばかりか、内通も疑われる各種の反国家行為を働いている疑いがあるが、これは「国家保安法」違反(最高刑死刑)に当たるのではないか。

⑤24回にも及ぶ不動産対策を打ち出して市場を混乱させ、全国的に不動産価格を高騰させた。これが「LH事件」の端緒になったのではないか。

文政権は説明できないこうした事態に遭遇すると、国会における数の力で民主主義を無視するような法律を通し、批判封じを行ってきた。しかし、文氏の任期は残り1年2カ月。いずれかの爆弾が炸裂すれば、文氏は大統領選で保守派に政権を奪われ、ブタ箱行きの憂き目に遭うだろう。

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