今週は『天皇賞・春』です。
京都3200メートルを舞台に行われる伝統の一戦。毎年のことながらスタミナ豊富なステイヤーたちが集まりました。
このレースで覚えているのは、やはりタイトルホルダーが勝った2022年。同馬はすでに21年菊花賞を勝ち、GⅠホースの仲間入りをしていましたが、鞍上の横山和騎手にとってはGⅠ初勝利。ゴール前では左手の人差し指を突き立てる横山家お得意のポーズで、喜びを表現していました。
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レース後は、すぐに馬を称えた鞍上。〝馬優先〟の彼らしい仕草に、心が温かくなったのを覚えています。
〝推し馬〟は、そのタイトルホルダーに勝負を挑んだテーオーロイヤル。22年に4連勝でダイヤモンドSを制覇し、天皇賞・春でも3着。その翌年も天皇賞・春を目指したのですが…。
右トモの管骨を骨折し、長期休養を余儀なくされました。
休養明け初戦こそ10着に敗れたものの、続くステイヤーズSでは2着と地力を示し、その後は重賞を連勝。それも、22年ダイヤモンドSが54キロのハンデだったのに対し、今年は58.5キロ。トップハンデで勝ち切り、続く阪神大賞典は危なげない完勝。長距離で抜群の安定感を見せています。
紆余曲折を経て、いざGⅠ獲りへ!
1週前追い切りは菱田騎手を背に、栗東Cウッドを単走で6ハロン80秒3-11秒5をマーク。鞍上も「(6ハロンで)81秒くらいだと思っていましたが、感覚以上に時計が出ました」と好感触。大舞台へ向け、順調に調整が進んでいるとみてよさそうです。
この馬で印象的だったのは、重賞初制覇のダイヤモンドSの後のこと。「勝つと思っていました」と菱田騎手。能力の高さを信じ切っているような表情に、『これはタイトルホルダーの強力なライバルになるかも…』と思ったのを覚えています。
22年の天皇賞・春では3着に敗れましたが、今年の天皇賞・春に絶対王者は不在。紆余曲折ありながらも上昇カーブを描いてきたテーオーロイヤルが、GⅠタイトルを獲る日は近そうです。
馬連はドゥレッツァ、ワープスピード、タスティエーラ、サリエラへ。(注:1週前時点での予想です)
三嶋まりえ
東京都出身。2018年10月から美浦トレセンで取材を開始。競馬知識ゼロで配属されるも、ギャンブラーだった祖父の血が騒ぎ競馬好きに。22年8月に東スポレース部に加入した。予想は現場情報と直感を重視する。
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