好スタートを切った横浜DeNAベイスターズ。開幕前の順位予想は決して高くなかったが、セ・リーグのスコアラーたちは、オープン戦終盤に要注意を口にしていた。
「DeNAの評価があまり高くなかった理由は、今永昇太とバウアーがいなくなったから。2023年最多勝の東克樹は残ったとはいえ、今永とバウアーの2人で稼いだ17勝分は、なかなか埋まらない」(ベテラン野球記者)
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しかし、その17勝分を埋めてくれそうな投手が出現したのだ。正確には、DeNA渉外が見つけてきたと言うべきか。
ライバル球団のスコアラーたちに、要注意の赤マルをつけさせたのが、右腕のアンドレ・ジャクソンである。
「昨年はドジャースとパイレーツを渡り歩き、臨時で先発を務めたり、主力救援陣を休ませるためにロングリリーフで登板していました。チェンジアップ、ナックルカーブが持ち球ですが、どちらもしっかり低めに投げ込んできます」(スポーツ紙記者)
アンドレ・ジャクソンに2ケタ勝利の期待
ロングヘア、顔の下半分が隠れてしまうほどのモジャモジャなヒゲ。一見、野球選手とは思えない風貌だが、ストレートの球速は優に150キロ台後半を超えている。
また、その投球スタイルを聞けば聞くほど、日本球界向きだということが伝わってくる。
「ナックルカーブが得意だとする投手は多くありません。でも、ジャクソンのすごいところは低めにしっかりコントロールできるところです。真っ直ぐが速くて変化球も多彩と言うと、真っ先に思い浮かぶのがバウアーですが、バウアーはアッパースイングの多いメジャーリーガーと勝負してきたので、直球で勝負するときは高めでした。でも、ジャクソンは低めに投げられ、かつ150キロを超えてくるんです」(同・スポーツ紙記者)
日本球界向きなのは、むしろジャクソンのほうだ。
「オープン戦後半、三浦大輔監督はジャクソンを隠してしまいました。2ケタ勝利、いや、それ以上の成績に期待を寄せているからでしょう」(前出・ベテラン記者)
新人の度会隆輝も開幕からトップバッターとして打線を牽引しており、それに触発されたのか、関根大気のヤル気スイッチもオンになった。良い意味でチーム内の競争が続いている。
MLB通算1勝の無名投手を「日本向き」と見抜いたフロントと三浦監督の眼力はアッパレだ。
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