3月30日にフジテレビ土曜プレミア枠で、映画『沈黙のパレード』が放送されたのだが、そのクオリティーに疑問の声が相次いだ。
ドラマ版『ガリレオ』シリーズは2007年、2013年にフジテレビ月9枠で放送されて大ヒット。原作は東野圭吾氏の連作推理小説シリーズで、天才物理学者・湯川学を福山雅治が演じている。
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映画版は2008年に『容疑者Xの献身』、13年に『真夏の方程式』、そして22年に『沈黙のパレード』が公開され、第3弾にあたる『沈黙のパレード』が今回、地上波で初放送された。
「『容疑者Xの献身』は興行収入49.2億円の大ヒット。その記録もさることながら、ストーリーも絶賛されており、名作との呼び声も高い。そもそも原作の時点でシリーズ最高傑作と言われており、その勢いのまま映画化も大成功した」(ドラマライター)
一方で、『沈黙のパレード』はシリーズ9年ぶりの映画とのことで期待値は大きかった。しかし、興行収入は約30億円で歴代最低。評判もかなり悪かったが、地上波初放送で再び注目を浴びることになった。
「結局何がしたかった?」「湯川先生いらなくね」
「事件の真相をめぐって、物語が終盤に二転三転するのはシリーズの持ち味なのですが、『沈黙のパレード』はそれによって前提部分が崩れ、犯人の言動が無駄だらけで矛盾していると感じてしまうのです。最後まで観ても『結局何がしたかったの?』『なんでこんなことしたの?』と疑問が続出しており、なんともスッキリしない終わり方です」(同・ライター)
そして一番の問題点は、湯川が全然活躍しないことだ。
「ガリレオといえば、湯川の超人的な活躍を楽しむ作品といっても過言ではないのに、活躍はかなり限定的。そもそも無理やり物理学に関係させた事件のため、湯川が携わる必要がありません。そのためか、お決まりの数式を書くシーンもありません」(同)
初めて映画に触れた視聴者からは《湯川が謎を解く必要があるのか…》《湯川ちょっと蚊帳の外》《これ湯川先生いらなくね》《ガリレオは映画になると人間ドラマになってミステリー色が薄れてつまらん》といった声があがっている。
原作的にまだ映画版のストックはあるが、『沈黙のパレード』が不評だったため、続編を作るうえで大きな障壁になってしまいそうだ。
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