ばんえい競馬の今年度開催のラスト2日間は、帯広競馬場が最も熱くなる2日間でもある。
まずは、3月16日に開催される『第55回イレネー記念』(BG1)に注目だ。1969年に創設され、デビュー初年度の2歳馬(明け3歳)のチャンピオン決定戦。ちなみにイレネーとは、馬産王国十勝の象徴でもあり「ばん馬の父」とも称される大種牡馬。その功績を称え、ばんえい競馬では唯一、馬の名前を冠したレースとなっている。
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歴代の勝ち馬には20年に31連勝を成し遂げたホクショウマサルや、19年に史上5頭目となるばんえい3歳3冠を達成したメムロボブサップなど、歴史を作ったトップホースの名前が並ぶ。今年の3冠競走、またその後を占う上で見逃せない重要な一戦となる。
そして翌17日、今年度開催のラストを飾る頂上決戦『第56回ばんえい記念』が開催される。ばんえい競馬で最も格式の高いBG1の中でも最高峰のレースとされ、騎手や関係者にとってこのタイトルを手に入れることが最も名誉あることであり最大の目標とされる。
今年度最後の北の大地を熱く焦がす“頂上決戦”!
最大1000キロという、ばんえい競馬の中でも最高重量で行われることから、同一馬による複数回優勝が多いことも特徴。優勝タイムも3分を切ることは少なく、長い場合は5分を超えることも。当然、最後尾の馬が入線するまで10分以上かかることもあり、重賞の勝ち馬であっても完走すらできないこともある過酷な競走である。
過去の優勝馬には前述のホクショウマサルやメムロボブサップをはじめ、トモエパワー、オレノココロなどレジェンドホースの名前がズラリ。北の大地を熱く焦がす頂上決戦を見ずに、今年度は終われない!
さて、所変わって大井競馬場では20日、新たな3冠競走の前哨戦としてダート交流競走へと生まれ変わった『第47回京浜盃』(JpnⅡ)が開催される。地方馬は上位2頭、中央馬は5着以内の上位2頭に1冠目の羽田盃への優先出走権が付与される。
ダート3冠を狙う豪華メンバーが顔をそろえたが、中央馬にとっては初のナイター競馬となり、波乱の可能性も十分ある。
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