3月3日放送のNHK大河ドラマ『光る君へ』第9回「遠くの国へ」で、毎熊克哉演じる直秀が死去した。唐突な別れにドラマファンは〝ロス〟を訴えており、前作の松本潤『どうする家康』とは対照的な反応が上がっている。
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東三条殿に盗みに入った直秀ら散楽一座は捕らえられ、検非違使に引き渡される。彼らに厳粛な罰を与えようとする検非違使だが、直秀と顔見知りである道長(柄本佑)は、なんとか穏便に済ませようと、検非違使に袖の下を渡して処罰を軽くするよう取り計らう。
だが、罰が執行される日、直秀ら散楽一座はもろとも殺されてしまった。道長は「余計なことをした…」と涙し、紫式部(まひろ/吉高由里子)もショックを隠せないようだった。
この結末に至った理由は、様々な考察があるようだ。
「袖の下を渡したことで、検非違使はむしろ〝処分を重くしてくれと言われている〟と受け取り、直秀らを殺したというのが1つ目。また、鞭打ち程度で終わるはずが、流罪になってしまったため、面倒がかかるために直秀らを殺したというのが2つ目。さらに、貴族に命令されることを嫌がった検非違使が、嫌がらせで直秀らを殺したなどなど。一つの事件をめぐっても、様々な考察ができるので、SNSは大いに盛り上がっています」(ドラマライター)
直秀(毎熊克哉)の死に広がるロス
そして何といっても反響が大きいのが、直秀の突然の死。まひろ、直秀、道長の三角関係がこれから発展するかと思った矢先のことだった。直秀は人気キャラの1人だったため、ロスの声が広がっている。
「大河ドラマで主要キャラが死ぬことは定番ですが、前作の『どうする家康』では何人も死んでいたのに、ロスの声が少なかった。1話丸々割いて、死亡するキャラを大々的に取り上げ、大袈裟に演出し、感動を煽っていましたが、どれも不発だったのです」(同・ライター)
一方で『光る君へ』は、死亡シーンを淡々と描き、あくまでメインはまひろと道長。直秀の死でも直秀がメインになることはない。
「その演出によって生じるまひろと道長の感情の変化を描いていますが、こちらのほうがロスの声が圧倒的に多い。死ぬまでのキャラの描かれ方に大きな差があることはもちろんですが、死ぬ人の偉業を称えるのではなく、取り残された人の感情を描くため、視聴者が感情移入しやすいのかもしれません」(同)
『光る君へ』は派手な事件は起きないが、近年稀にみる良作と評判だ。今後の展開からも目が離せない。
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