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JRA重賞『弥生賞』(GⅡ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話Web 

今週は『弥生賞』を取り上げます。

《馬場傾向》
Cのコース→Aコース使用4日目。下地は超高速馬場でも時期的に降雨の影響を受け、そこまで高速決着にはならないことが多い。過去10年では重馬場で2回、稍重で1回行われている。

《ペース傾向》
過去10年でややハイペースになったのは、逃げ馬が大逃げを打ってマカヒキの後方一気が決まった2016年のみ。かなりのスローペースになったのは4回だが、ややスローから平均ペースが5回と皐月賞の前哨戦らしく、基本的にはスローペースになりやすい。

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《脚質傾向》
過去10年で差し馬が5勝。ただし2〜3着で見ると先行、中団勢が圧倒的に活躍しており、特に3着は7頭が中団。真ん中付近からメンバー最速クラスの末脚を使える馬が、このレースにおけるベストポジション。

シンエンペラーの前走GⅠ2着は“負けて強し”!

★シンエンペラー
凱旋門賞馬の全弟という良血馬。新馬戦を優秀な内容で勝利し、続く京都2歳Sも優勝すると、前走のホープフルSでは2着惜敗。好位の最内を追走していたが、3~4角でペースが落ち、ブレーキ気味で仕掛けを待たされる場面。4角で外に誘導時にやや外にも張られたが、直線序盤で早々と抜け出し、後続との差を一気に広げる。ラスト1Fでやや甘くなり、そこをレガレイラに差し切られた。しかし、前走は差し有利の展開。好位から早め先頭に立った本馬は勝ち馬以上に内容は濃く、負けて強しだった。前走で厳しい経験をしたことも今回プラスとなりそう。ここも当然有力。

★ダノンエアズロック
新馬勝ちの後、ひと息入れて疲れを取り、万全の状態で迎えた前走のアイビーSは、好スタートを切って2番手を追走。超絶スローペースで最後の直線では先頭のホウオウプロサンゲが後続を引き離したが、最後に差し切って4分の3差で勝利した。ここではのちのホープフルSの覇者レガレイラを完封しており指数は優秀。上がり3Fタイム32秒7も素晴らしかった。ただ瞬発力に秀でた馬だけに、雨が降ってタフな馬場になると、今回は始動戦で叩き台の意味合いもあるだけに、取りこぼしの危険性もある。

★エコロレイズ
前々走の未勝利戦では、馬体重12キロ増の成長を感じさせる姿で出走。同レースでは好位の外目を追走し、3〜4角の外から動いて4角で先頭列に並びかける。直線序盤で先頭に立って、後続との差を広げたが、最後にタンゴバイラリンに詰め寄られてクビ差。しかし、3、4着馬に7馬身差つけての勝利だった。前々走は、かなり走破タイムが優秀な緩みない流れ。疲れが残りやすい一戦だった。また、前走の1勝クラスも緩みのない好タイム決着で、好位の直後から捲り気味に上がって、最後の直線では一旦先頭の競馬。外から進路をカットされる不利もあって4着まで沈んだが、負けて強しだった。近2走で緩みない競馬を経験したことが、重賞の舞台で活かされそう。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式X(旧ツイッター)=@_yamazaki_erika.

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