監督・脚色/ペーテル・レバネ
出演/トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー、ダイアナ・ポザルスカヤ
配給・宣伝:リアリーライクフィルムズ
お仕事お疲れさまです!
年明けからミニシアター系が評判が良くて、オススメ作品をみんなに紹介するため、ず〜っと映画の世界に浸っています。エストニアの映画はなかなか見ることがないけど、エストニアとイギリスの合作と聞いて興味が湧きました。
【関連】LiLiCo☆肉食シネマ~『弟は僕のヒーロー』/全国順次公開中 ほか
舞台は1970年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで俳優になる夢を見るセルゲイ(トム・プライヤー)は間もなく兵役を終える所でした。あともう少しで、これまでと違う日々が送れると、胸に大きな期待を持って…。しかし、そこにパイロット将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー)が同じ基地に配属され、運命の出会いが! 最初は写真という共通の趣味で友情が芽生えましたが、徐々にお互いに惹かれ合う。この時代のソビエトでは同性の恋愛はタブーとされていて、もし発覚したら刑罰を受けることも…。
誰かを愛することがこんなにも切なく、バレるかどうかのドキドキ感もすごい。登場人物みんなの心情を読み取ると、心が締め付けられて苦しい。人を愛することは自由であるべき。そして美しくあるべき! でも、数年に渡って彼らの考え、そして見えない力に従わなければいけなかったのです。
ラストに見せる素晴らしい演技
本作はロシアの俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録「ロマンについての物語」をもとに、ミュージックビデオの制作で知られるペーテル・レバネが映画化。実はこの作品、エストニアで初めて一般劇場で上映されたLBGTQ映画で、2021年に公開され、コロナ禍にもかかわらず大ヒット。配信も行われ、すべての映画の中で収益の第4位を記録しました。そして今、世界へと羽ばたいています。
私は、この作品を見て、好きになった人と同じことを勉強するとか、とても懐かしい気持ちになりました。
監督は、セルゲイが2017年に亡くなる前にインタビューできたことがとても大切だったと話します。とにかく他者を理解してほしい、そんな気持ちでこの映画を作ったそうです。多くは語りたくないですが、これは三角関係です。もう1人の人物がラストに見せる演技が素晴らしい。また、主演の2人もハンサムでとにかく絵になります。
ロマンを演じるオレグはウクライナ出身で、整った顔立ちで演技も繊細。この作品で日本でも人気が出そう。来日するので、これはチェックせねば!
公開は2月9日。もう少し待ってくださいね。また素敵な映画を探しに行く旅に出ます!
LiLiCo
映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。
あわせて読みたい
- [New] 蝶野正洋『黒の履歴書』~少子高齢化社会の行く末
- [New] 『美女ざんまい』タレント・元プロレスラー/愛川ゆず季インタビュー~100センチH級維持の秘訣は…~
- [New] “破局報道”広瀬アリス&川口春奈の「連絡先争奪戦」が勃発!IT長者とセレブ婚間近か
- [人気] 映画『踊る大捜査線』織田裕二主演作を水面下で着々準備?ファン待望の“青島復活”なるか
- [人気] 『アンチヒーロー』の“ラスボス”は野村萬斎ではなく…予想外の人物が再登場か
- [話題] 元AKB48・板野友美が娘の“横顔ショット”を画像加工!?「まさかこんな小さな子どもにも…」
- [話題] 嵐・松本潤、旧セクゾ・佐藤勝利…ジャニー氏の“スペオキ”は新体制スタートも苦境のまま