エンタメ

JRA重賞『きさらぎ賞』(GⅢ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『きさらぎ賞』を取り上げます。

《馬場傾向》
京都開催11日目で行われる。京都は前開催の初日から時計の掛かるタフな馬場だが、この週からCコースに替わるため、内からでも十分に粘れるはず。

《ペース傾向》
過去10年でかなりのスローペースが5回、平均ペースは4回。ハイペースになったことは一度もない。例年、少頭数ということもあり、3角手前の上り坂で明確にペースが落ちて、4角か、最後の直線で一気にペースが上がることが多い。

【関連】JRA重賞『根岸ステークス』(GⅢ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」 ほか

《脚質傾向》
過去10年では逃げ馬1着1回、2着3回、3着1回、2〜3番手は1着5回、2着2回、3着1回。4〜5番手は1着3回、2着2回、3着4回。逃げ馬が半数も馬券に絡んでいることは無視できないデータ。3角3番手以内が狙い目だ。

相当な素質を秘めたビザンチンドリーム

★ビザンチンドリーム
1戦1勝馬。新馬戦では出遅れ、促されてもまだ幼い感じでスピードが乗らず、後方3番手からの追走。道中で行きたがるのをなだめながら中団の外まで上がり、3〜4角の外を回って4角で勢いよく進出。直線ではグイグイ伸びて2着馬に3馬身、3着馬には5馬身差をつけて完勝した。最序盤のトコトコした走りと最後の直線で見せた豪脚のギャップがすごく、インパクトある勝ちっぷり。ラスト2F11秒5-11秒3。上がり3Fの33秒9は出走メンバーでは断トツの数字(次点が34秒8)。現状は脆さも同居しているが、秘めた素質は相当なものを感じる。

★ジャスティンアース
オールナットが勝利した粒ぞろいの新馬戦の3着馬。前走の未勝利戦では新馬戦同様にやや行きたがるところを抑えて好位の外目を追走。3〜4角の外目からゆっくりと前に取り付いて、手応え抜群で4角を回る。直線では早々と先頭。残り100メートルでもうひと伸びして、後続馬たちの追い上げを完封し、1馬身4分の3差で快勝した。ラスト2Fは11秒6-11秒4。早め先頭からしっかり伸びた内容は高評価できる。新馬戦から格段に良化した内容で、潜在能力の高さを窺わせる。このレースの2着馬は、次走の未勝利戦で圧勝していることからも期待が高まる。

★ヴェロキラプトル
新馬戦、野路菊Sを連勝。野路菊Sでは7頭立ての好位の外を追走。3〜4角でペースが上がったが、そこでは動かず中団で我慢。4角で外に誘導しながら2列目まで上がって直線へ。そこからジリジリ伸びてラスト1F手前で先頭。内から食らいつくメイショウゴーフルをしっかりと離して1馬身差で勝利した。このレースの2着以下馬はその後も敗退しているように、やや低調だったのは間違いない。また、野路菊Sが決め手不足だったからこそ前走のホープフルSでは逃げる選択をしたのだろうが、ハナを主張するアンモシエラの内からハナを叩いての逃げは、さすがにオーバーペースだった。この舞台で前に行ってマイペースの競馬ができれば巻き返せるはず。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

あわせて読みたい