ここにきて、中国の「台湾統一」のカギを11月のアメリカ大統領選挙が握っていると話題になっている。ドナルド・トランプ氏が大統領に返り咲いた場合、習近平国家主席が台湾侵攻を決断する可能性が高まるとの指摘があるからなのだ。
外信部記者がこう語る。
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「習氏は昨年末、台湾総統選をけん制し『祖国統一は歴史的必然だ。両岸(中台)同胞が手を携え、心を合わせて民族復興の偉大な栄光を享受すべきだ』と強調したが、『ついに台湾有事に踏み切る可能性が高い』と評判になっていたほど。理由はさまざまな地域で〝核心的利益〟を訴えてきた中国は、チベットや南シナ海の領有を実現させており、もはや台湾と尖閣を放っておくはずがないとみられているためなのです」(同)
また、国際部記者も言う。
「習主席は昨年11月のバイデン米大統領との首脳会談や、12月の毛沢東生誕130年を記念する演説でも、台湾を『必ず統一する』と発言。そのため、台湾有事が急速に迫っているとみられているのです」
アメリカ大統領選の行方次第!?
ただ、その際に習主席の野望を後押ししかねないのが〝敵国〟アメリカだといわれている。予備選の始まった同国大統領選では現職のバイデン大統領(民主党)と共和党のトランプ前大統領の一騎打ちというのが大方の予想だが、選挙の行方次第では中国に有利に働く可能性も高いからだ。
「81歳のバイデン大統領は健康不安に加え、景気対策でも結果を出せず再選が危ぶまれている。一方、トランプ氏は起訴されたり、一部の州で立候補資格を剥奪されるなど問題は多いが、保守層の支持が根強い。アメリカ第一主義を掲げるトランプ氏は、ウクライナ支援にも反対を表明しており、中国と台湾関係にも中立を保つ可能性が高いのです」(安全保障アナリスト)
アメリカ大統領選の結果次第で、中国の「統一」の道が決まりそうだ。
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