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JRA重賞『アメリカJCC』(GⅡ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『アメリカJCC』を取り上げます。

《馬場傾向》
2連続開催のCコース8日目。昨年は前日が終日稍重の影響もあり、馬場の内側が悪化。結果2着、3着が外差しだったが、良馬場ならばそこまで内外差がないはず。特に今年は昨年末から馬場が高速化し、超高速馬場でスタートしている。

《ペース傾向》
時計が掛かる馬場でネコパンチが大逃げした2013年こそハイペースが発生しているが、過去10年でハイペースになったことは一度もない。そのうち半数は極端なスローペースだ。これは前半で急坂を上るコース形態によるものが大きく、基本的にペースが上がりにくい。

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《脚質傾向》
過去10年で逃げ〜好位が9勝、追込1勝。2着は先行〜好位が5回、差し、追込が5回。展開上は前に行く馬が有利だが、馬場の内側が悪化することで、外からの差し、追込が決まっている。つまり、イン差しは不利であるということ。

馬場悪化ならマイネルウィルトスが有利

★モリアーナ
昨秋の紫苑Sの勝ち馬。同レースでは発走してすぐに抑えてリズム重視で控える形。前半から激流になったことで、隊列が縦長となり、後方2、3番手からの追走になった。3〜4角で前が苦しくなって減速したが、それでも本馬は前からかなり離された位置。3〜4角の内目から4角で中目を切り裂いて上がったが、直線序盤ではまだ中団列。しかし、ラスト1Fでは先頭のヒップホップソウルと6馬身はあった差を一気に詰め2分の1馬身差で完勝した。本馬はかなりの瞬発力の持ち主。前走の秋華賞は休養明け好走の反動で5着だったが、ここでの巻き返しに期待したい。

★マイネルウィルトス
極悪馬場の新潟芝で行われた21年の福島民報杯で大差勝ちした馬。同レースでは序盤は好位直後の最内を追走していたが、そこから徐々に位置を上げ、4角では2列目。直線序盤で中目に誘導されると、他馬が次々と失速していく中を最後までしぶとく粘り、2着馬に1.8秒差をつけて圧勝した。本馬は豊富なスタミナの持ち主で馬場が悪化するようならば独走する可能性もある。また超高速馬場でも、2500メートルのアルゼンチン共和国杯で2着2回や目黒記念2着などの実績があるように、ある程度の距離があればこなせる。

★ショウナンバシット
3歳時に若葉S勝ちの実績がある馬。同レースではやや出遅れたが、そこからじわっと先行。超絶スローで流れる中、3番手の外まで上がって、道中は折り合いに専念。3〜4角でもじわっと上がって楽な手応えで2列目で直線へ。そこからじわじわ伸び続けてゴール寸前で逃げ馬をハナ差で捉えた。タフな馬場で行われた皐月賞でも後方外から位置を押し上げて5着に善戦しているように、持久力はあるが決め手不足の馬。以降は不振が続いているが、少頭数で先行できる可能性が高いここでの復活に期待。また、多少出遅れても捲りの利く中山なら悪くない。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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