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JRA重賞『ホープフルステークス』(GⅠ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『ホープフルステークス』を取り上げます。

《馬場傾向》
Aコース使用9日目。2022年は前週から一転して馬場の内側が伸びていたが、例年は内側が悪化し、内を開けて走っていることが多い。また時計も掛かる。

《ペース傾向》
過去10年の平均前半3F61秒1-後半3F60秒53。15年、18年はかなりのスローペースだったが、全体的に見ると2歳戦としては緩みないペースで流れることが多い。

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《脚質傾向》
過去10年で逃げて3着以内は、22年2着のトップナイフのみ。追込馬の3着以内も極端にペースが速くなった17年の優勝馬タイムフライヤーのみと、極端な脚質は苦戦している傾向がある。一方、先行馬は6勝2着5回3着1回。強い馬が先行馬なら軸馬に最適だ。

地味タイプも能力は確かなシリウスコルト

★シリウスコルト
今回と同舞台の芙蓉ステークスの勝ち馬。芙蓉ステークスでは2角の外から一気に前と差を詰め、好位の外まで上がると、向正面ではそのまま先頭に立つかの勢いを見せる。何とか前の馬を壁にして折り合っていたが、3〜4角の大外を回って4角で先頭列に並びかけると、直線序盤で早々と先頭。そのまま押し切って2馬身差で快勝した。前走は長くいい脚を使っており、潜在的なスタミナの豊富さを感じさせる内容。

本馬は福島芝1200メートルの新馬戦を勝利しているが、不適距離を使われていたことになる。ダート1000メートルデビューでダービー馬となったタニノギムレットのように、このタイプは伸びしろが大きいことが多い。地味なタイプだが、能力は確か。

★レガレイラ
函館の新馬戦では、3〜4角の外から好位の外まで進出し、ラスト2F11秒4-11秒5で勝利した馬。ここでは後の札幌2歳ステークスの覇者セットアップを2着に下している。前走のアイビーステークスはクラシック候補のダノンエアズロック、逃げると能力を発揮するホウオウプロサンゲが相手で3着に敗れたが、ラスト2F10秒9-11秒0の流れを、ラスト2Fでやや外にもたれる若さを見せてダノンエアズロックに離され、ラスト1Fではその差を詰めている。素質の高さに期待したい。

★ウインマクシマム
札幌の新馬戦では2着。東京の未勝利戦では2番手からラスト1Fまで仕掛けを待ち、トラジェクトワールとの一騎打ち。アタマ差で敗れたが、後続に3馬身以上の大きな差をつけ、好指数を記録した。前走は内枠だったため、押して位置を取った後、外の馬にハナを譲ろうとしていたが、枠の並びとスピードの違いで本馬が逃げる形。

マイペースの逃げで、最後の直線ではもうひと伸びして1馬身4分の1差で完勝した。前走は前々走比でやや指数ダウンしたが、自らレースを作って勝利するのはとても難しいこと。それは評価を下げる材料にはならない。むしろ苦しい競馬をしながら、それを感じさせない勝利を決めたことに数字以上の潜在能力の高さを感じる。本馬もスタミナが豊富だ。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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