北朝鮮の金正恩総書記と共にいる姿が、これまで盛んに伝えられてきた娘の金主愛氏に「朝鮮の新星女将軍」という新たな称号が与えられた。
12月1日の朝鮮中央通信は、正恩氏が航空節を記念し主愛氏と共に軍のデモ飛行を視察する写真を配信したが、そこには正恩氏と同じような革のコートとサングラス姿で軍を視察する娘の姿があった。
「北朝鮮で〝星〟や〝太陽〟は最高指導者の尊称として使われてきました。かつて正恩氏にも『新星将軍』という呼称が使われたことがあり、また革のコートは正恩氏の専売特許ですから、幹部も着ることが許されない最高指導者を象徴するアイテムです。その革のコートにサングラスをかけて、軍幹部の前に立った主愛氏について、韓国メディアは後継者としての最終段階に入ったとの見方をするようになった」(北朝鮮ウオッチャー)
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韓国政府は、主愛氏後継者説に慎重な立場を示してきた。暗殺の恐れがある10歳前後の娘を後継者にするのは危険すぎるという見方がその一つだ。
後継者であることを自覚
だが、10歳前後という年齢は早すぎないという根拠を示した人物がいる。
「1992年、8歳の誕生日を迎えた正恩氏には、星が飾られた将軍の制服が与えられ、お祝いのため出席した将軍らの栄誉礼を受けたのです。この時からいつの日か自分が最高指導者になることを、父親である金正日総書記と実母の高容姫から伝えられて知っていたはずです。この事実は、米国に亡命した正恩氏の叔母である高容淑とその夫が2016年、亡命18年目にして米紙ワシントンポストとのインタビューの中で明かしています」(同)
最高権力者夫人にして主愛氏の実母・李雪主氏は、夫の実妹である金与正氏の影響力拡大を懸念しているという。
「夫人を安心させるために、正恩氏が主愛氏を表舞台に立たせ、早くから幹部に後継者であることを認めさせているのでしょう」(同)
権力闘争を繰り返してきた北朝鮮で、このまま権力継承がすんなりいくとは思えないが…。
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