2002年の日韓W杯、06年ドイツW杯をピッチで体験した〝現場上がり〟が、大御所の先輩たちを出し抜いて日本サッカー協会の新会長に就任する見通しとなった。
「来年3月、田嶋幸三会長(66)が任期満了となります。その後任選挙に先駆け、立候補に必要な推薦者数を宮本恒靖氏(46)以外は集められなかった。このまま行けば、現在、専務理事職にある宮本氏が新会長に就任することになります」(体育協会詰め記者)
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宮本氏は11年に現役を引退。Jリーグ『ガンバ大阪』の看板選手であり、代表チームでもリーダーシップを発揮してきた。17年途中から21年までは同チームの監督も務めたが、協会理事に就任したのは昨年3月。ということは、わずか2年で天下を獲ることになる。
「宮本氏の人望でしょう。U-17から日本代表まで、主将を務めたのは彼だけ。12月24日の評議員会と来年3月の理事互選で、戦後最年少の会長が誕生しそうです」(同)
嫉妬ややっかみはないようだが…
気になるのは、先輩たちの反応だ。日本サッカー、Jリーグといえば真っ先に思い浮かぶのが、〝キングカズ〟こと三浦知良氏(56)。また、Jリーグ創成期を支えたラモス瑠偉氏(66)、ゴン中山(雅史)氏(56)らが思い浮かぶ。カズが今でも現役にこだわるように、彼らは〝現場〟に執着心があり、その下の世代の前園真聖氏(50)らは、解説者とタレント業を兼務している。
今回の会長選挙にあたって宮本氏への嫉妬ややっかみなどは出ていないそうだが、こんな指摘もある。
「先輩後輩の関係は大事ですが、宮本氏も会長就任後にグラウンドに行くこともあるでしょう。カズたちが会長にタメ口を利いたり、なれなれしい態度を見せたら、背広組が怒りますよ。宮本氏も会長として振る舞ってもらわなければなりません」(専門誌記者)
先輩たちの前で〝会長らしく〟振る舞うのは大変なことだろう。ただ、会長就任後に安定政権となるかは、その先輩たちの協力に掛かっていると言えそうだ。
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