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年末年始 “痛風”激増の予感!? コロナ明けの今年は特に暴飲暴食に要注意!

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(画像)lansa/Shutterstock

今夏に急増した足に耐え難い激痛を伴う痛風患者が、忘年会、クリスマス、正月と飲む機会が多くなる年末年始に再び増加することが懸念されている。

「痛風患者は年々増加傾向にあって予備軍を含めると、約1000万人以上。飲酒者だけでなく、酒を飲まない人や女性にも痛風は起こる。特に夏場は痛風の引き金になる尿酸値が上がりやすいため、発症する人が多い」(医療ジャーナリスト)

中堅出版社に勤務する40代のM氏が言う。

「私はビール党で今年の夏に初めて痛風に罹りました。足のくるぶしが突然、痛み出した。最初、捻挫かと思ったんですが、風が吹いただけでも激痛が走る。痛風だったんです。あの痛みは二度と味わいたくありません。酒席が多い年末を控え、再発に怯えています」

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痛風は食生活や運動習慣など、さまざまな要因で起きる男性特有の疾患と思われがちだが、そうではない。

“こぶ”ができることも…

「痛風の大本の尿酸は『プリン体』という物質で、肝臓で分解され、尿酸となって尿や便とともに体外に排出されます。作られる尿酸が多かったり、排出される量が少なかったりすると、血液中にプリン体が増えてしまう。尿酸の正常値は血液1デシリットル当たり7.0ミリグラム以下。これを超えると痛風が起こりやすくなる。というのも、尿酸は血液の中で溶けるんですが、尿酸値が正常値を超えた場合、溶けきれずに結晶化しやすくなる。溶けない結晶が痛風の激痛の原因になるんです」(都内の内科クリニック院長)

痛風は通常、1つの関節だけに激痛が生じる。親指の付け根、足の甲、足首や手首、アキレス腱付近、膝や肘、中には痛風結節といって耳や肘などに〝こぶ〟ができる患者もいる。

ちなみに、プリン体が多い食べ物は鶏レバー、アジの干物、マグロ、豚バラ、イクラなど。呑兵衛には好きなツマミばかりだが…。

「牛乳に含まれるカゼインというたんぱく質には尿酸値を下げる作用があるので、朝1杯の牛乳を飲むと予防効果があります。それに酒と同時に十分な水分補給することも大切です」(同)

暴飲暴食には要注意。