両親の自殺を手助けしたとして、自殺ほう助罪に問われた歌舞伎俳優、市川猿之助被告に対して東京地裁は17日、懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。
先月20日の初公判で検察側は懲役3年を求刑。弁護側は「社会的制裁をすでに受けている」として、執行猶予付きの判決を求めていた。
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「大方の予想通り、猶予付きの判決が言い渡された。警察は殺人事件での立件を視野に入れていたが、両親が亡くなっており、猿之助被告の証言だけではそれは難しかった。初公判で弁護側が提出した上申書の中では歌舞伎の興行元、松竹の迫本淳一会長が支援を表明しているだけに、歌舞伎界にはすっかり猿之助被告を受け入れるムードができあがっている」(演劇担当記者)
世間の常識は歌舞伎界の非常識?
実質、澤瀉屋を仕切っていた猿之助被告だが、事件のきっかけは両親が亡くなった日に一部メディアが報じた弟子や共演者に対しての猿之助被告のパワハラ&セクハラだった。
その件は事件以降、あまり掘り下げられることはなかった。
「一門の中でリークした犯人を探すような動きがあったが、どうやら、すでに一門を辞めた人間のリークだったもよう。それもあって、逆に一門は結束が強まったようだ。現在、市川中車(香川照之)と市川團子親子が奮闘しているが、やはり、猿之助被告のリーダーシップにはかなわない」(同・記者)
それでも、さすがに執行猶予期間中に表舞台に立つことは難しいと思われるが、そこは歌舞伎界の〝常識〟でなんとでもなりそうだという。
「旧ジャニーズ事務所、宝塚という芸能界の2大勢力の〝闇〟が暴かれてしまったが、歌舞伎界も同じようなもの。それでも、旧ジャニーズと宝塚のように反社会的な行いはない。とはいえ、世間の常識は歌舞伎界の非常識。猿之助被告に関しても、来年早々にも演出などの裏方で復帰することになりそう。猿之助被告が動かなければ食いっぱぐれる一門の門弟がたくさんいるので、〝復帰大歓迎〟な雰囲気だ」(松竹関係者)
そのうち、事件そのものが忘れ去られることになりそうだ。
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