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JRA重賞『エリザベス女王杯』(GⅠ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『エリザベス女王杯』を取り上げます。

《馬場傾向》
Aコース使用13日目で馬場の内側が悪化。内より外が有利となっている。また今秋の京都芝はかつてよりもやや時計が掛かっている。

《ペース傾向》
京都で行われた過去10年では、2011年こそシンメイフジが大逃げして極端なハイペースになったが、それ以降はハイペースになっていない。特に近6年は、レースの後半最速ラップがラスト1〜2Fで発生と仕掛けの遅れが目立つ。

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《脚質傾向》
逃げ馬受難といわれていたレースだが、直近2年で逃げ馬が2着と活躍。近7年は仕掛けが遅くなっている影響もあり、追込馬は3着までしか迫れていない。一方、先行馬が1勝2着4回3着1回、中団馬が3勝3着1回。どちらかというと中団よりも前の位置を取っている馬が活躍している。

キャリアが浅く伸びしろが見込めるサリエラ

★サリエラ
昨秋のローズステークスでは、キャリア3戦目で2着と驚きの走りを見せた。前々走の目黒記念では3着。中団馬群の外目から3〜4角でも外々を回るロスを作り、直線序盤でも進路確保にやや苦労したが、ラスト2Fで外の馬と併せて追われるとジリジリ伸び始め、前2頭から1列後ろでゴールした。本馬はそこまでキレる脚はないが、良い脚を持続させる長距離タイプ。前走の新潟記念では芝2500メートルで差し競馬をした後の一戦でレースの流れに乗れずに1番人気を裏切った。しかし、今回は前走で芝2000メートルを使われたことで、レースの流れに乗りやすいはず。キャリアの浅さから、まだ伸びしろも見込める。

★アートハウス
昨秋のローズステークスでは、サリエラを撃破して優勝。続く秋華賞はその疲れで凡走したが、立て直された愛知杯では、内枠から控えたマリアエレーナに蓋をしながら、ぴったりマークで2列目の外を追走。3〜4角でじわっと上がって、4角出口で馬場の良い外に誘導し、そこから追われるとすっと加速。ラスト1Fで突き抜けて好指数で完勝した。前走の中山牝馬ステークスは距離がやや短く、トップハンデを背負わされて勝ちに行く競馬。伸び切れなかったことは仕方ない。立て直されてのここは復活が期待できる。

★ジェラルディーナ
昨年のこのレースの覇者。同レースでは大外18番枠。二の脚が遅く、一旦後方に下がってから中団外目を追走。3〜4角で好位列まで押し上げて直線へ。そこからしぶとく伸び続け、ラスト1Fでしっかり抜け出して完勝した。ただし、このレースは11番枠より外の枠の馬が掲示板を独占したように外差し馬場で、馬場がタフ。馬場と展開に恵まれた面はあった。しかし、その後の有馬記念や宝塚記念でも3着、4着と善戦しているように、ここで実績上位は明確。前走のオールカマーはペースが遅く前有利の流れを、出遅れて中団外々から押し上げるレースをしたために敗退したが、牝馬限定GⅠのここなら勝ち負けが十分に期待できる。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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