岡田阪神が日本シリーズ進出を決めた。クライマックスシリーズ・ファイナルステージ(以下=CS)は「ストレート勝ち」だった。しかし、ブッチギリの独走状態だったペナントレースでの強さを〝ホンモノ〟と見るのはまだ早い。岡田彰布監督(65)は短期決戦が苦手、特に日本シリーズのような、ワンプレーで流れが変わるような対決は不得手のようである。
1勝4敗。これは、第1次政権での岡田監督のCSでの成績。今季、広島に3連勝(アドバンテージ1勝を含めると4連勝)したので、通算成績では勝ち越したわけだが、不安材料は主に2つ。指揮官の過去の成績はもちろんだが、阪神は〝ポストシーズンマッチ〟に不向きな傾向も見られた。
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「佐藤輝明(24)は、好不調の波が大きい選手です。岡田監督は主軸選手が不振に陥った際、基本的に最初はガマンして使い続けます。佐藤は一度不振に陥ると、立ち直るのに時間がかかるんです。そのタイプの選手が少なくありません」(在阪記者)
阪神が22年までにCSに進出したのは、10回。うち、日本シリーズまで進めたのは14年の1回だけ。トータルでの成績は13勝24敗1分と大きく負け越している。主力バッターの不振が影響し、短期決戦では立て直すことができなかったのが敗因だ。
思い出される悪夢…
「阪神にはヘンな格言があるんです。『チャンスはピンチ、ピンチは大ピンチ』。得点好機で打席がまわってきたら、他の球団なら『チャンス、ここで打てばヒーローだ』って思うんですが、阪神では『打てなかったらどうしよう』って考えるんです。甲子園球場の大声援が重圧になるのか、マイナス思考の選手が伝統的に多いんです」(同)
岡田阪神といえば、やはり千葉ロッテに4戦4連敗した05年の日本シリーズが思い出される。ボビー・バレンタイン監督によるMLB流のデータ解析で、阪神選手が丸裸にされてしまったのも敗因の一つだ。
「オリックスには、史上初のリーグ3年連続投手タイトル4冠の山本由伸を筆頭に、宮城大弥、山﨑福也、田嶋大樹の4本柱に加え、山下舜平大、東晃平、曽谷龍平らがいます。リリーフ陣も平野佳寿、山崎颯一郎、宇田川優希、阿部翔太、比嘉幹貴とそろっている。オリックス投手陣と阪神打線の対決となりそう」(関係者)
今季、交流戦でオリックスに1勝2敗と負け越してしまったのも気になる。相手に傾き掛けた流れをどう取り戻すのか、岡田采配の手腕が問われる。
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