新星・井端ジャパンの初陣が、11月16日スタートの『アジアプロ野球チャンピオンシップ』と決まった。だが、初戦の台湾戦はテレビ中継ナシ。失礼ながら、新監督のネームバリューの低さが広告代理店を躊躇させたのだろう(10月9日時点)。しかし、NPB機構やその関係者たちは違う見方をしていた。
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「井端弘和新監督(48)の勝負勘の鋭さを甘く見ないほうがいいですよ。圧勝はないものの、僅差の試合は絶対に落とさない指揮官になります。その勢いで、古巣の中日まで飲み込んでしまうのではないかと」(球界関係者)
当面の任期は来年11月に行われる第3回プレミア12まで。大会ごとに契約を更新していく形になるという。
NPB側に「本命・イチロー氏(49)」がチラ付いているとの情報もあるが、短期契約にした理由は、ほかにもあった。
「古巣の中日がどうなるか分かりません。来年もコケて、3年連続最下位なんてことも十分に考えられます。立浪和義監督(54)の次を真剣に探さないといけませんし、侍ジャパンで箔をつけた井端氏が本命となるでしょう」(名古屋在住記者)
巨人で引退、指導者に
井端代表監督は昨年オフ、立浪監督からコーチ入閣を打診されていた。それを断ってU-12代表チームなどの指導にあたっていたのだが、中日OB、関係者の中には「ドロ船に乗らなくてよかった」と、井端代表監督が立浪政権と〝距離〟を置けたことに安堵する声も出ていた。
「古巣を心配する気持ちは強く持っているはず。でも、井端代表監督は巨人で引退し、そのまま巨人で指導者人生をスタートさせました。帰りにくいのでは」(同)
井端代表監督に古巣との決別を決心させたのは、13年オフ。中日GMに就任した落合博満氏(69)が規定を超える大幅減俸を提示し、球団にも不信感を抱いたためとされている。井端代表監督が「ポスト立浪」となれば、人生のリベンジを果たすことにもなる。しかし、こんな声も聞かれた。
「09年のWBCで、中日勢がこぞって出場を辞退しました。08年北京五輪で無茶苦茶な選手起用があったからですが、選手個々が断ると角が立つので、球団がまとめて返答したんです。ペナント優先の誤解を受けたのが当時の落合監督。ひと言も弁明しなかった態度には、井端氏も敬服していました」(前出・関係者)
東京五輪で、井端代表監督は選手を派遣する12球団側との調整役も務めた。落合氏以上の交渉能力を持つ井端代表監督が、中日球団に帰還するのではなく、占拠してしまうかもしれない。
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