2000年代からプロ野球界を沸かせてきたアラフォー選手たちの多くが、引退の危機に瀕している。
現在、40歳以上の現役選手は7人、38~39歳も7人いるが、それぞれチーム事情もあって二軍で調整する日々が続く。それぞれの現在地を探る。
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アラフォーの選手たちの中で最もピンチと言えるのが、昨オフ福岡ソフトバンクから巨人に移籍した40歳の松田宣浩だろう。4月上旬まで一軍でわずか1安打、打率.111とサッパリで、二軍に落とされた。
松田は長年三塁を主戦場にしてきたが、三塁手は岡本和真が不動のレギュラーで、岡本が一塁に回っても7月の月間打率が3割近くと好調の門脇誠が三塁を守る。今後も一軍に定着する見込みは薄いだろう。
巨人の41歳、中島宏之も現在ピンチだ。7月8日に一軍に昇格し、打率.278と比較的好調だったにもかかわらず、7月28日に再び二軍へ。丸佳浩、坂本勇人の復帰に伴うもので、チームの信頼を得られるまでには至らなかったようだ。
ヤクルト青木宣親は奮闘も…
北海道日本ハムの38歳、宮西尚生も気がかりだ。シーズン序盤は中継ぎの一員としてフル回転したものの、登板する度に走者を背負う投球が続き、7月に入ると2試合連続で本塁打を浴びるなど絶不調に。7月23日に登録を抹消されてからは二軍での投球機会もない。
松田はソフトバンクからの戦力外通告、宮西は8割(2億円減の5000万円=推定)の大幅減俸を受け入れて、心機一転プレーしているのだが…。
「とりあえず声がデカい松田はナインの奮起を促す役回り、宮西は若手主体のチームを引っ張る立場も求められていた。それでも二軍に落とされるとなれば、チームからの信頼度の低さは相当のものだ」(野球記者)
先発投手に目を移すと、球界最年長の43歳、石川雅規は防御率3.38、ソフトバンクの42歳、和田毅も防御率3.56と、良いとも悪いとも言えない数字。和田に関してはシーズン序盤に中6日で登板する場面もあったが、今後はローテーションの谷間に投げる可能性が濃厚だ。
アラフォー選手の多くは全盛期の活躍を見せられていないが、気を吐く存在はいる。メジャーでもプレーしたヤクルトの41歳、青木宣親は、チームが不調の中でも打率.272とまずまずの成績を残す。
7月26日には154キロの直球を頭部に受けてファンをヒヤヒヤさせたが、2日後の試合では代打で3点本塁打を放つ鉄人ぶりを見せた。
ただ、青木の今季年俸はチーム3位の3億4000万円(推定)と高め。チームが現在セ・リーグ5位に沈んでいることもあり、現役を続けるにしても、今オフの大幅減俸は避けられそうにない。
けがや不調、選球眼の衰えなど、アラフォー選手たちはそれぞれ悩みを抱える。来季も現役続行か、それとも…。
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