2月9日発売の『週刊女性』の記事に、現役プロレスラーが激怒している。タイトルは《長瀬智也 ドラマ撮影中のプロレス技でADが病院送り》というもの。
同記事は、現在放送中のドラマ『俺の家の話』(TBS系)で、能楽の宗家に生まれるも家出したというプロレスラー役で主演の長瀬智也が、ADにケガを負わせてしまったという内容。プロレスシーンの撮影前には、ADが長瀬に技をかけられてカメラ映りなどをチェックするのだが、1人のADが受け身をきちんと取れずに変な姿勢で着地してしまい、後で痛みを訴えたという。
ADは大事には至らず、現場はこのアクシデントを乗り越えて頑張っている――。こう結ばれていたのだが、この記事を読んだ『ガンバレ☆プロレス』所属の勝村周一朗氏が、ツイッターで怒りを表明した。
《こんなことあるわけない!! スタッフをリングにあげて技をかけることなんて絶対ない! そのために現場にガンプロやDDTからレスラーが何人も行ってるんだし。こんなウソの記事書いて誰が得するの?》
このように、同記事の内容を全否定したのだ。
『ガンバレ☆プロレス』は同ドラマのプロレスシーンに全面協力しており、所属レスラーも登場している。怒りが収まらない勝村氏はブログを更新し、あらためて同誌の記事を〝デマ〟と断定。ブログ内でプロレスシーンが収録するまでの流れを公開した。
「絶対にありえません!」
《① まず脚本の素案がきます。これを木曽さんと僕でチェック。プロレスシーンに書かれている技を考えます。脚本に書かれている技で大丈夫かとか、技の流れでおかしなところはないかとか。
② 実際に道場で自分たちで試してみます。番組のスタッフさんがいるときはここで相談しながらやります。
③ 撮影で使いそうな技を(長瀬)智也や井之脇(海)くんに報告。実際の動画などを送ったり。あとは練習に来ている時はやってみせて伝えます。
普段の練習では基本的な技(受け身、ロープワーク、簡単な投げ技、レスリングなど)をやっています。
④ 道場のリングで練習。寿VSプリティの技だとしても受けるのは我々レスラーがやって、完璧になって最後に当人同士で分厚いマットをリングにさらにしいて試します。
⑤ 本番でやる試合の流れに沿ったプロレスシーンを我々レスラーが役者の代わりに演じて、それを2方向からのカメラで撮影します。→それを監督やカメラマンに回して当日の撮り方の検討など再チェック→役者さんたちにも見てもらい確認
⑥ もう一度道場で練習できれば本人たちとやります。
⑦ 撮影当日。他のスタッフやエキストラの人を待たせても、リング上でのウォーミングアップは入念に行います。その後、各シーンの撮影。⑤では流れでやったものを収録では一つ一つの技ごとにカットを入れながら撮るので、それぞれの形だけをやってカメラでの撮り方の再確認をします。一つの技でOKが出ても別の角度から何回か撮り直します。で、このカメラのチェックも本人がやるときもあるし、我々レスラーが代わりにやることもあります。》
長瀬がADを使ってリハーサルをすることはないと断言。しかも勝村氏だけではなく、同じくプロレスシーンの撮影に協力しているDDTプロレス所属の渡瀬瑞基氏もツイッターで、
《絶対にありえません。なぜなら長瀬さんが初めてやる技は必ず自分が最初に受けています。テストも必ずレスラーが技を受けています。そして本番はどのプロレスシーンもスタントなしで全部本人たちが演じています。》
とツイートし、同誌記事の内容を全否定した。
せっかく〝イイ話〟として書かれていたが、ミソがついた格好。果たして真相は…。
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Kletr / Shutterstock
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