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中日・立浪監督の続投条件は“ラミレスGM”招聘からの清原和博氏の入閣!?

バンテリンドーム ナゴヤ
バンテリンドーム ナゴヤ (C)週刊実話Web 

セ・リーグの最下位に沈む中日ドラゴンズが、〝大物助っ人〟の力でV字回復の青写真を描いている。狙うのは、アレックス・ラミレス、清原和博、筒香嘉智といった超弩級のビッグネームばかり。チームの骨子をそっくり入れ換え、期す!

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立浪ドラゴンズがGM制を復活させ、元横浜DeNA監督アレックス・ラミレス氏を招聘するという。現役ドラフトで今季中日に加入し4番で活躍する細川成也を発掘した実績があり、流浪する筒香嘉智の逆輸入がミッション。「清原コーチ」就任も秒読みに…!?

「中日は10年前にGM制を導入し、元監督の落合博満氏が3シーズン務めました。今回、そのポストを復活させ、立浪和義監督が熱望する大物大砲の獲得とPL学園の先輩・清原和博氏の入閣を実現させ、巻き返しを図るのが狙いのようです」(中日担当記者)

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球団史上初となる2年連続の最下位ターン(34勝48敗2分の借金14)となった立浪監督は7月18日、名古屋市の中日新聞社を訪れ、大島宇一郎オーナーに前半戦の戦いを報告した。

「ずっと借金もあるし、監督の責任もあると思うが、責任は何かと言うと、自分から辞めるか、ただ自分の場合はここまでやってきた中で、放り出すわけにはいかない。与えられた任期(来季までの3年間)でチームを変えて強くする」

これに大島オーナーは、「しっかり若手を鍛えてほしい」と応じた。

ただし球団が続投の条件に示したのが、「ラミちゃん」の愛称で親しまれるラミレス氏のGM就任という。

今季の中日にあって明るい話題が、昨年の現役ドラフトでDeNAから獲得し、オールスターにも初出場した4番・細川の活躍だ。高校(茨城・明秀学園日立)時代に63本塁打し、2016年のドラフト会議でDeNAに5巡目入団。獲得を強くプッシュしたのが、3位で監督1年目を終えたばかりのラミレス氏だった。

ルーキーイヤーで大バケした細川も

細川はルーキーイヤーの中日戦で初安打を初ホームランで飾るなど大物の片鱗を見せたが、一、二軍を往復。しかし、中日に移った7年目の今季、すでに2桁本塁打を放つなど大バケした。見逃せないのは、細川をドラゴンズに勧めたのもまたラミレス氏だったことだ。

ベネズエラ出身で米大リーグのインディアンス(当時)などを経てヤクルト、巨人、DeNAで活躍し、日本通算2000本安打を達成。引退後はDeNAで監督を5年務め3、3、4、2、4位。優勝こそ果たせなかったが、2年目の17年には日本シリーズに進出。ポスティング・システムでメジャーに転身した筒香(16年本塁打、打点王)、佐野恵太(20年首位打者)らを育てた。

次の目標に掲げるのが、NPB球団のGM就任。独立リーグのBC群馬でシニアディレクターを経験するなど、フロントマンとしての実績を積んでもいる。

「ラミレス氏が現役ドラフトで細川を勧めたのは、中日にGM就任を売り込んだ際だったそうです。その細川が活躍し、今度は兄貴分の大砲を逆輸入してはどうかと。これもGM就任の布石です」(前出・担当記者)

「大砲を逆輸入」とは、ラミレス氏がDeNA監督時代に手塩にかけて育てた筒香のこと。20年シーズンにレイズへ移籍し、ドジャース、パイレーツ3球団でプレー。今季はレンジャーズ傘下の3Aで昇格を目指したが、自ら契約を解除することができるオプトアウト権を行使して6月22日に自由契約に。日本復帰の環境を整えている。

移籍先は古巣DeNAと巨人が大方の予想だが、両チームともレギュラーが固まっており、復帰してもリスクが伴う。その点、フィットするのが中日だ。

筒香はもともとレフトが本職だが、今季は一塁と三塁の守備にも就いた。本塁打数、得点数ともにリーグ最下位の中日なら、内外野手でフル出場が可能という目算なのだ。

お互いにリスペクトし合う

「DeNA時代の細川は筒香を〝憧れの選手〟に挙げ、リスペクトしてきた。一方で中日は、これまで筒香と直接のラインがなかった。しかし、2人の師であるラミレス氏が仲介すれば、交渉がスムーズに運ぶ。すべては新GMの手腕にかかっている」(名古屋のテレビ局幹部)

冒頭のオーナー報告で立浪監督はPL学園高の2学年先輩・清原氏の巡回コーチ、またはアドバイザー就任を改めて要望した模様だが、オーナーは言及を避けた。これについて、別の中日担当記者が解説する。

「本社首脳にも清原氏のコーチ就任に期待する声があるが、気になるのが過去の事件ではなく上下関係。立浪監督、片岡篤史二軍監督と清原氏はPLで1、3年の関係にあり、絶対服従だった。それをベンチに持ち込まれたら、大混乱するのは必至。そこで、ラミレスGMです。名球会メンバーで監督経験者がにらみを利かせれば、清原氏の〝いっちょかみ〟が防げる」

清原氏が巨人軍64代目の4番打者なら、ラミレス氏も74代目。巨人では入れ違いだったが、共に背番号5を背負い、リスペクトする間柄だ。

「共にYouTubeチャンネル『ラミちゃんねる』『清ちゃんスポーツ』で共演しているが、7歳上の清原氏が常に敬語で話すなど、気遣い感はハンパない。これを見て中日首脳はラミレス氏がGMなら清原氏が入閣しても立浪政権は機能すると判断したのです」(球団関係者)

記者会見など公の席で英語で話すことから、ラミレス氏の日本語会話を疑問視する声もあるが、これは正確を期するため。日本人の妻と結婚して19年に日本国籍を取得。野球や日常の会話は十分にこなせる。

ラミちゃんGMが誕生したところに筒香砲が加わり、おまけに清原氏が入閣を果たせば、立浪中日は戦闘力も士気も観客動員も格段に上がる。来季は優勝戦線に食い込むどころか、11年以来の優勝も期待できる…。

メリットしかなさそうだが、どうなるか?

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