「撮る瞬間のアドレナリンの湧出が堪らない」
公判でこう供述したのは、6月30日に静岡地裁で「懲役2年10カ月、ビデオカメラ、単眼鏡没収」の判決を言い渡された、斎藤果林被告(51=茨城県行方市)。21年12月に露天風呂の隠し撮りで逮捕されたこの男は、実は〝盗撮のカリスマ〟とあだ名される凄腕盗撮魔だったのだ。
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「逮捕容疑は兵庫県内の山中に潜み、100メートル以上離れた露天風呂を盗撮したこと。同被告はSNSで知り合った仲間と盗撮を行っていたため、その後は全国で芋づる式に16人が摘発されました。また、動画を販売していたようで、知人女性を温泉旅行に誘い出して盗撮した『プロジェクト』、動画を面白おかしく編集した『魔改造』、睡眠薬で女性を眠らせて性的行為に及ぶ『眠り姫』などが人気コンテンツでした」(司法記者)
広範囲に及ぶ盗撮メンバー
もっとも、同事件で捜査員らが注目したのは、この卑劣な犯行が〝巨大ビジネス〟に結びついていた点。取り調べで、斎藤被告は「20歳くらいから約30年間、1万人は盗撮した」などと供述していたが、その間に莫大な利益を得ていたのだ。
「動画を販売していたサイトは、年間数億円の売り上げがあり、捜査員らが押収したハードディスクからは目をむくほどの商品(動画)が見つかった。また、斎藤被告は13年にも少女の入浴画像を販売して逮捕されたが、このときには『すでに遊んで暮らせるほどの金を稼いでいた』ともいわれているのです」(捜査関係者)
ちなみに、斎藤被告と共に趣味と実益を兼ねて盗撮に勤しんでいたメンバーには、国家公務員や県庁職員、有名ブロガー、医師など社会的地位のある者が多かったそう。また、居住地も関東だけでなく関西や九州にまで及んでおり、こちらも捜査員や司法関係者らを驚かせているという。
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