アメリカ発祥の会員制倉庫型ディスカウントストア『コストコ』が、日本で急成長。来年にかけて新店舗のオープンが続々と予定されているうえ、全国の自治体が誘致する動きも活発化している。
コストコは1983年に創業者のジェイムズ・シネガル氏とジェフリー・ブラットマン氏が倉庫型小売店をワシントン州シアトルに開店したのを皮切りに、4月26日時点で全世界に851倉庫店を展開している。
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日本に上陸したのは、社名を『コストコ・ホールセール』と変更した1999年。1号店は福岡県だった。
「当時はパレットに載せるだけの箱詰め商品だったのが、現在は取り扱い製品とサービスの枠を広げ、肉、野菜、乳製品、海産物から服や本、家電、家具、宝石とあらゆるものを販売しています。日本上陸当初は地元との軋轢もありました」(消費生活ライター)
地域活性化にも期待!
コストコは00年に開店した千葉市美浜区の幕張倉庫店を例外として、イオンモールをはじめとするショッピングセンターとの競合を避けて出店してきた。現在まで国内に32店舗。24年以降は山梨県南アルプス市、三重県亀山市、滋賀県東近江市、沖縄県南城市への出店が決定している。
「過疎化の問題を抱える自治体は、住民の利便性や地域活性化も期待してコストコに〝来てください〟と働き掛けている。誘致合戦は過熱していますよ」(同)
コストコは出店条件を「半径10キロ以内におおむね人口50万人」としているが、4月26日にオープンした群馬明和倉庫店のある明和町は人口約1万人と条件を満たしていない。
「明和町は群馬県の南東部に位置し、利根川を渡れば埼玉県。近郊の市町村などを合わせると、100万人を超える。しかも、明和町は18年に国道122号の館林明和バイパスが開通して交通の便もいい。50万人に満たない地域での出店は、隣接する自治体の人口と道路事情をリサーチして決めています」(同)
コストコは「2030年までに国内60店舗を目指す」としているが、目標は前倒しで達成しそうだ。
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