「季節外れのインフルエンザにかかり、発熱や筋肉痛、関節痛、倦怠感で2週間仕事にならなかった。小学生の子供にうつされたようです」(本誌40代編集者)
全国各地の学校で季節性インフルエンザの集団感染が相次ぎ、学級閉鎖や休校に追い込まれるケースが増えている。5月16日には大分市内の私立高校で生徒約500人が集団感染、翌17日には宮崎市内の高校でも生徒と職員計500人近くの感染が報じられた。
「全国で10人程度の感染者の学校はいくつもあります」(医療ジャーナリスト)
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原因は5月8日に新型コロナが感染症法上、2類から5類に引き下げられ感染対策が緩んだこと、また、インフルエンザへの免疫力が低下した今年特有の事情が指摘されている。
3カ月前、本誌が『藤巻耳鼻咽喉科医院』(千葉県市川市)の藤巻豊院長を取材した際、同院長は「インフルエンザのピークは2月中旬といわれていますが、今年は長引きそうです」と予測していた。
免疫が低下している場合は危険
東京都によると今シーズン、都内の医療機関の1週間当たりのインフルエンザ患者数は3月にピーク(10.42人)を迎えた。5月14日までの1週間は0.96人と、流行開始の目安となる〝1人〟を切り、感染は収束に向かっていると思われた。しかし、
「5月15日~21日までの1週間に2.01人と前週の2倍に増えた。感染者の約7割を14歳以下が占めている。インフルエンザは例年春から夏には感染が収まっているのに、5月に2人を超えるのは異常ですよ」(前出・医療ライター)
インフルエンザの症状は高熱、関節炎、悪寒戦慄、のどの痛みなどだけでなく、小さい子供の場合、コロナ禍でインフルエンザの流行がなかったため、免疫が低下して脳炎や脳症を引き起こす可能性もある。
「インフルエンザ予防には、流行期に人ごみを避ける。室内にいるときは換気や加湿をしっかり行う。手洗い・うがいの徹底。外出時はマスク着用することです」(前出・藤巻院長)
専門家は「海外からウイルスが持ち込まれる危険性もある」と注意喚起する。
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