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『令和の“応演歌”』純子&麻太郎~遠慮のない仲だからデュエットの相手としては最高だね(前編)

麻太郎&純子
麻太郎&純子 (C)週刊実話Web

――麻雀界の生ける伝説である灘麻太郎先生は、1979年に『粉雪の街』で歌手デビューして以来、これまで多くの楽曲をリリースしています。そもそも歌手活動のきっかけは?

灘 当時、よく遊んでた仲間に音楽業界の人間が多くて、それで歌手デビューの話が持ち上がったんだよ。


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――好評発売中の『彼女と大阪/北国行き』ですが、『彼女と大阪』は甘い美声を響かせるソロ曲。一方の『北国行き』は「純子&麻太郎」名義で、実力派歌手の叶純子さんとのデュエットです。

灘 両A面でどちらもすごくいい曲だから、ソロでもデュエットでもみんなに歌ってほしいね。

――2019年にリリースされた『あゝわっかない』に続き、今回も叶さんとのデュエットです。お二人は40年来のお知り合いらしいですが、最初の出会いはどこで?

叶 以前に所属していたプロダクションの社長と灘先生が昵懇の間柄だったので、パーティーで紹介していただいたのが最初です。それ以来、ずっとかわいがってもらって、イベントに呼んでいただいたり、ディナーショーに来ていただいたり、本当に感謝しています。

灘 ずいぶん昔の話だからね(笑)。でも、日本プロ麻雀連盟の5周年記念にも来てもらったよね。

カラオケ大会で優勝して…

――最初の印象は?

叶 温和な印象で、すごく優しい方だなと。今も変わりなくダンディーで素敵な先生です。

灘 本当に? 俺は美人の歌手だなと思ったよ(笑)。まぁ、純ちゃんとは長い付き合いで俺たちには遠慮がないから、デュエットの相手としては最高だね。前曲にも増して息もぴったりだよ。

――もともと叶さんは故郷の山口県で美容師見習いをしていたそうですが、デビューのきっかけは?

叶 子供の頃から歌が好きで、カラオケ喫茶で歌謡曲を歌ったりしていたのですが、ある日、新聞社主催のカラオケ大会に出場したら優勝して。それで、作曲家の鈴木淳先生に「君は歌がうまいから、東京で本格的なレコーディングをさせてあげる」と、声を掛けていただいたんです。

鈴木先生は憧れの八代亜紀さんのヒット曲を手がけていましたから、めったにない機会だと思って79年に上京したところ、実はそれがオーディションだったんです。先生は黒木憲さん(68年に『霧にむせぶ夜』が大ヒット)のデュエット相手を探していたんですね。それで、運良く私が選ばれて、念願の歌手になることができました。

――叶さんは『酔いどれ涙酒』でソロデビューしますが、現在は歌手活動のほかカラオケスナックも経営されているとか?

叶 東京・西武新宿線の鷺ノ宮駅北口そばで、10年前から『夢迷子』という店をやっています。灘先生もいらしてくれたんですよ。

灘 俺も純ちゃんのファンだからね(笑)。とにかく、二足のわらじでよく頑張ってるよ。この歌もヒットさせたいね。
(以下、後編へ続く)

灘麻太郎(なだ・あさたろう)
北海道札幌市出身。「カミソリ灘」の異名を持ち、プロ雀士として数多くのタイトルを獲得。81年に小島武夫らと日本プロ麻雀連盟を設立し、第2代会長を務める(現在は名誉会長)。3月22日、灘麻太郎/純子&麻太郎『彼女と大阪/北国行き』をリリース。

叶純子(かのう・じゅんこ)
山口県萩市出身。幼少の頃から歌が好きで、作曲家の鈴木淳氏にスカウトされて上京。厳しいレッスンの後、1981年に故・黒木憲さんと、黒木憲&NANCY(ナンシー)として『粋な夜』でデビュー。翌82年には叶純子として『酔いどれ涙酒』でソロデビューを果たす。

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