夏場所が終わっても、大相撲界はにぎやかだ。5月31日、日本相撲協会は夏場所で11勝し、直近3場所で34勝して昇進ラインの33勝を突破した霧馬山改め霧島の大関昇進を正式に決めた。モンゴル出身では6人目の大関誕生となる。
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霧島は伝達式で、緊張のあまり少しカミながらも「大関の名を汚さぬよう、今まで以上に稽古して頑張ります」と口上を述べ、「何回も辞めて(モンゴルに)帰りたいという気持ちがあったけど、乗り越えてよかった」と喜びをかみしめていた。
このとき、電撃的に公表されたのが師匠の陸奥親方(元大関霧島)の四股名の襲名だった。併せて下の名前の〝てつお〟も「鐵雄」から「鐵力」に改名。千秋楽前夜、師弟で話し合って決めたそうだ。
霧島は「素晴らしい名前です。入門したときから親方みたいな力士になりたいと思っていたので」と大感激。師匠は「今まで以上に稽古して頑張れば、もう一つ上(横綱)も夢じゃない。早く私の番付を超えてもらいたい」と激励した。
名前に中身も伴っていけるように
過去、大関昇進を期に改名し横綱に昇進した力士は、八角理事長の北勝海、若貴兄弟の貴ノ花、日馬富士らがいる。
この霧島をはじめ夏場所後は、ちょっとした改名ラッシュだ。十両優勝は逃したものの、14勝し史上最速タイ記録での入幕が必至な落合も「伯桜鵬(はくおうほう)」に改めることが明らかになった。2場所前に十両に昇進したとき、宮城野親方(元横綱白鵬)が、「オッという名前をつけてやろう」と予告していたもので、故郷の鳥取県の旧名である「伯耆国」や初めて出場した相撲大会の「桜ずもう」、師匠の白鵬から1字ずつ取った。
また、31日に十両昇進が決まった元学生横綱の川副も「もっと輝きたい」との思いを込めて「輝鵬(きほう)」と改名した。いずれもきらびやかなものばかりだが、問題はどう中身を変えられるかだ。
「改名しても大成せず、消えていった力士はいっぱいいます」(大相撲担当記者)
真の変身は、これからだ。
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